ペンタブレットメーカーの特徴
ペンタブレットといえば多くの人はワコム製品を使っているかもしれません。というのもワコムはペンタブレット業界でNo.1のシェア率なので多くのユーザーに愛用されています。
現在、ワコムのペンタブレットを使っているユーザーは国内でも7~8割だといわれています。
ですが、最近はHuion、XP-PEN、Ugee、など海外のペンタブレットメーカーの参入により、ユーザー側の選択肢も増えてきました。今回は、各ペンタブレットメーカーについて解説していきます。
Wacom(ワコム)
ワコムのペンタブは、bambooや、Intuosシリーズが人気が高いですが、販売時期によっては名称が変更されるので、小まめに製品チェックしていないとわかりづらいのが難点といえます。
ワコムの特徴としては、初心者でも使いやすいシンプルでスタンダードなIntuosシリーズや、ファンクションキーが多く、筆圧レベルが高い上級者向けのProシリーズがあります。
Intuos Draw | Intuos Pro |
Sサイズ | M/Lサイズ |
筆圧レベル:最高1024 |
筆圧レベル:最高8192レベル |
OS:Windows 7/8/8.1/10 |
Windows7以降、最新のSP適用 Mac OS 10.10以降 |
ワコムのペンタブの利点として、多くの人が使っているので、設定や不具合が出たときに検索で調べやすいです。ペンタブ機器は初期設定なども意外と重要で、設定に間違いがあると線が綺麗に引けなくなったりするので、検索で調べやすいのは初めてペンタブに触れる方にも利点になります。
各メーカーの激安ペンタブの価格帯を見ると、ワコムのIntuosDrawは、少し値段も高めですが、それでも1万円以下で購入できるので、これからお絵かきを始める初心者におすすめです。ただし、付属品のペイントソフトは簡易的なものが多いので、本格的にイラストを描きたいならペイントソフトは別に用意した方がいいと思います。
無料で描けるお絵かきソフトはたくさんあるので、いくつか使ってみましょう。
Huion(フイオン)
フイオンは中国のペンタブレットメーカーで、価格の安い製品が多いので、使っているユーザーも多いのではないでしょうか。フイオンのペンタブは、安い製品でも筆圧レベルが高く、初心者にも扱いやすいシンプルな設計が特徴です。
ワコムとフイオンのSサイズペンタブレットで比較してみると、フイオンのペンタブレットは2倍ほど安いです。予算があまりなく、気軽にデジタルイラストを始めたい場合はフイオンをおすすめします。
ただし、フイオンが販売しているSサイズのものは、ワコムと比べると小さいので注意です。腕の振りを大きく使う場合は、ワコムのSサイズの方がいいと思います。
H420 | GT-190 |
Sサイズ | 19インチ |
筆圧レベル:2048 |
筆圧レベル:2048 |
OS:Win10/8/7/XP/Mac OS10.8.0以降 | OS:Win10/8/8.1/7/Mac OS X10.8.0以降 |
ワコムには電源の不要な電磁誘導式のペンの技術という特許があるので、外国製のフイオンなどのメーカーでは、ペンが充電式になってることがあります。人によってはこの部分がネックになるかもしれません。それ以外に関しては良質なペンタブレットだと思います。
XP-PEN
XP-PENは中国のメーカーで、フイオンと同価格帯で販売されている製品があるので、安いペンタブレットを求めている方や気軽にお絵かきや手書き文章を楽しみたい方の入門製品としても向いています。
安いペンタブレット製品でも筆圧レベルは2048と高く、反応速度も早いので、スラスラ描けます。
G430 | Star03 |
4×3インチ | 12インチ(横360mm縦210mm) |
筆圧レベル:2048 | 筆圧レベル:2048 |
OS:Win10/8/7/Vista/Mac OS 10.6.x | OS:Win10/8/7/Vista/Mac OS 10.6.x以降 |
販売している製品の種類としては、安価なSサイズペンタブや、上位版のサイズが大きいペンタブ、液晶ペンタブレットなどがあります。
他メーカーと比較すると、XP-PENのSサイズは、手を出しやすい価格ですが、サイズはかなり小さいので、読み取り範囲が狭く、手首のスナップを使った描き方じゃないと厳しいかもしれません。
どちらかというと手書き文章に向いている製品かと思います。本格的にお絵かきをするなら上位版の大きいサイズをおすすめします。XP-PENの上位版製品についてですが、操作性はワコム製品と遜色がなく、充電式じゃないペンを使えます。
同価格帯のフイオン製品と比べてみて、決めてみるといいと思います。外国の輸入品だと、マニュアルの説明不足で困ってしまう場合がありますが、サポートは日本語で対応してくれるので不具合が出たときも安心です。
Ugee
Ugeeは中国のメーカーで、主に液晶ペンタブレットを販売しています。液晶ペンタブレットというと高価で手を出しにくい印象を受けますが、Ugeeの液晶ペンタブレットはとても安価で販売されています。
大体、ワコムと比べると数分の1の価格で販売されています。アナログのように絵を描きたい場合は液タブをおすすめします。
UG-2150 |
21.5インチ |
筆圧レベル:2048 |
OS:Win/10/8/7/XP/Vista/ Mac OSX10.6.8 |
ワコムの液タブの価格のイメージがあるので、どうしても液タブ=高いが定着していましたが、Ugeeの液タブはワコムと比べて安いので、これから液タブを検討している方にはいいのではないでしょうか。
板タブレットだとアナログからデジタルに移行する人は違和感がありますが、液タブだとアナログと同じように描けるので利点になります。
ただ、外国メーカーなのでマニュアルが日本語ではなく、ユーザーが多いワコムと比べると、情報もあまりないのでその辺が不安材料となってしまいます。
それと、ペンが充電式なので、長時間イラスト制作する方には、不向きかもしれません。その点が面倒だと感じる場合は別メーカーをおすすめします。
Princeton(プリンストン)
プリンストンは安価なペンタブレットを販売していて、ペンタブの価格が高いと感じている方に人気がありました。ですが、現在は生産中止されているペンタブレットが多く、サポートも満足にうけられないので、今からペンタブを購入する方にはおすすめできません。事実上、プリンストンはペンタブ販売から撤退したとみていいと思います。
撤退理由としては、ワコムの特許、意匠権侵害でもめた事や、各メーカーの参入によるところが大きいのではないかと思います。初心者さんのお絵かき入門ペンタブとしては性能もよかったので残念です。
各メーカーの注目したい項目
価格帯
家電製品なので、価格は販売時期によって変わってきますが、板タブレットの価格帯を比較してみると、Huion、XP-PEN、が最も安い価格のペンタブレットだといえます。ワコムにも1万円以下で購入できるペンタブは多いですが、価格の安さを求めるなら、HuionとXP-PENなど外国製のペンタブをおすすめします!
ただし、外国製のSサイズは、読み取り範囲が狭いことがあるので、腕の振りを使った描き方に向いていません。その為、本格的なデジタルイラストを描きたいなら、サイズの大きいものやワコムをおすすめします。
これらのメーカー以外にもサンワサプライから販売している〔TBL-01UBK〕がありますが、ペンタブレット製品の販売に特化しているメーカーではないので、安いペンタブを探している場合は、HuionやXP-PENなどから選んだ方が無難です。
性能面ではどの製品がいい?
人それぞれ使用環境や、求めているものが違うので、どのメーカーが1番優れているかは判断できないです。
個人的な意見でいうと、私が使ってるのは昔からワコム製品なので、ワコムをおすすめしたいですが、他メーカーのペンタブレットを触ってみた感想としては、どのメーカーも優れている部分が必ずあるので、甲乙つけがたいです。
・サイズ
・ペンが充電式かどうか
・筆圧レベル
・付属品
・OS(対応システム)
ペンタブを選ぶときには、どの部分を重視しているかで決めてみるといいと思います。安い製品がいいなら外国製のペンタブがいいですし、不具合のときはユーザー数が多いワコムの方が調べやすいです。
初心者ならワコムがおすすめ
デジタルイラストが初めてならワコムをおすすめします。ペンタブが完全に初心者だと、色々不具合に悩まされることやペンタブの設定などで困ることも多いと思います。
ワコムは使っているユーザーが圧倒的に多いので、不具合が出ても調べやすい&使っている人に聞きやすいです。そのため初心者ならワコムのペンタブをおすすめします。
また、ペイントソフトを制作しているメーカーはワコムのペンタブレットを基準として開発をしている傾向がありますし、プロのイラストレーターや漫画家もワコムを使っていることが多いです。それらの理由からワコムを選んだ方が無難だと感じます。
もちろんユーザーによっては、安いペンタブを選びたい方や、ちょっとした手書き文章を予定している方もいますので、その場合はワコム以外のペンタブでもいいと思います。
ペンタブがどういうものかわからない場合は、こちらの「ペンタブレットの選び方」が参考になると思うので、よかったら見てくださいね!
ペンタブレットメーカーのまとめ
○ペンタブレットの選び方
・長く本格的なお絵かきをするならワコム
・安い製品なら他メーカー
・サイズが大きいものなら外国製もおすすめ
○ペンタブのサイズについて
・サイズが大きいほど価格が高い傾向がある
・L、MサイズからSサイズに変更すると違和感が多少ある
・はじめて使うならSサイズでも違和感なく使える
○お絵かきソフトについて
・ワコム以外のSサイズには付属品がついていないことが多い
・付属品のペイントソフトは本格的なデジタルイラストに向いていないことがある
もし、お絵かきソフトの選び方がわからない場合は、「お絵かきソフトは有料と無料どちらがおすすめ?」を参考にしてみてください。ぜひ、自分に合ったペンタブレットメーカーを見つけてみてくださいね。