影塗りの基本

バケツ塗りで基本色だけ塗ったイラストでもいいですが、
やっぱり影があると絵が映えますよね!

色塗りをはじめたばかりの頃は結構難しく感じる影ですが、
極端に言うと光があたる場所と、そうではない場所を間違えなければいいと思います。
では影がどのようにできるのかを説明したいと思います!

ここではわかりやすいように、陰ではなく影で統一しています。

まず最初に考えなければいけないのはどこから光を当てるかです。

考えるのが面倒な人も、ここさえ間違えなければ違和感があるイラストになりません
逆に、光の方向と影の方向を間違えると、不自然な影になってしまいます。

光の方向を決めるのは色塗り前がいいと思います。
私は線画やラフの段階で決めてます。

左上から光

左上から光が来ている場合、大体の影はこんな感じです。
球体はイラストと違い、シンプルな影なのでわかりやすいと思います。

光が当たる位置の反対側に影ができます。
光の当たる場所が変われば、影の方向も変わってきます。

右上から光

右上から当たった場合も反対側に影ができます。
光の位置や光の強さで影の濃さや見え方も変わってきます。

光が遠く離れるほど、影は濃くなる

光源

光が近い場所ほど明るく、光が遠く離れる場所ほど影が濃くなります。
左上から光が当たってる場合画像のような影になります。

キャラクターのイラストの場合

イラストの光の当たり方

球体じゃないキャラクターのイラストの場合は、このような感じになります。
一番わかりやすいのは髪や服です。

光が当たらない部分は暗く、光が当たってる部分は明るくなっています。
影の付け方で奥行きや立体感を出すことができます。

左上から光がきているので、左側の影は基本的に少なくなります。
物の位置も関係してくるので一概には言えないですが。

感覚的に影の位置を知ることが大切

上記であげたものは大体の位置についてでした。
しかし、影の形を正確に計算しなければならない訳ではないです。
イラストの場合は感覚的に位置や形を把握することが大切です。

イラストレーターによっては感覚的に絵を描いてる人も多いです。
大体の位置さえ分かっていれば、影の形も自由だと私は思います。

右側の影が濃くなる

左上から影が当たっているので右側の影がより濃くなります。
影の描きかたで、平面ではなく立体的な絵に仕上がります。

イラストの光の当たり方は左上からか、右上からが多いですが、
キャラクターの状況によっては光の当て方も変わってきます。

実際のライトを物に当てたりするか、
写真などを見るとわかりやすいのでおすすめです。

バケツ塗り後の影の付け方

前回影(陰)の概念について説明させてもらいましたが、
陰の塗る方向はわかったけど、どうやって塗るの?って方は多いと思います。
影の濃さは?影の付け方は?塗る順番はどうしたらいい?って悩んでしまいますよね!

私のやり方ですが、どうしても影塗りが分からない人のために説明します。

最初に一番濃い影を塗ってしまう

一番濃い影

影塗りに慣れてない人はわかりやすいように、
一番濃い影を先に塗ってしまうのがいいと思います。
最初から全体を塗ろうとするよりも、部分的に塗ってしまった方がわかりやすいです。

私は2,3色使って濃い影と薄い影を分けています。
影はレイヤーを分けて何色かつかうと、奥行きも出やすくなっておすすめです。

上半身の影

影の位置や濃さがはっきり出やすい部分も塗ってしまってOKです。
どうしても一度で描くことは難しいので、部分的に分けて塗るといいですね!
物の影も忘れずに。

ソックスや靴の影

ソックスや靴の影も忘れずに!
足もそうですが、イラストの立体感は影で決まってしまうこともあります。

濃い影、薄い影を使い分けることでより立体的になります。
質感もぼかしツールなどを使うことによって簡単に出せます!

塗り方は人それぞれですが、お絵かき初心者なら順番を決めることで迷わなくなります。
綺麗な影塗りを目指しましょー!

影の色の選び方

元々のベース色から少し濃くして塗ってもいいですし、
反射光を考えて色を決めてもいいと思います。

肌の影

例えばこの場合肌の影になるのですが、少しベースの色より濃くしただけです。
影といっても真っ黒ではありません。
光は床から反射してキャラクターにも当たります。(反射光)

私は全体的に配色は薄くしてるのですが、濃くても大丈夫です!

肌色

肌のベースカラーです。
影塗りする場合は上のHSVスライダのSとVで調整してます。
どこで色を作るかは自由なので使いやすいものでOKです!

最近のイラストの影

赤っぽい影

わかりやすいように、首元を赤っぽい影で塗ってみました。
最近の主流の影の色はこんな感じかと思います。

赤い影

最初に作った影よりも少し赤くなっています。

そのときの時代で色塗りは変わっていくので、一つの方法だと思ってください。
ぜひ自分が好きな影色を探してみてくださいね。

影の形がうまく整わない

私が難しく感じたのは影の塗る方向です。
この方向で髪の塗りやすさはだいぶ変わってきます。
お絵かきにあまり慣れてない頃は特にそう感じると思います。

好きなように描けばいいですが、
もし影の描き方を難しく感じてるなら参考にしてください。

上から下へ長い線を意識する

慣れている人はどこからでも影塗りできると思うのですが、
最初は下から上へ一本の長い線で影塗りをした方が綺麗に塗れると思います。

下からではなくても、回転などを使って描きやすい方向へ
一度で線をひく感じがおすすめです。

縮小すると長い線を引ける

縮小すると下から上に引く線も容易にできます。
大きい影をつけたいときには縮小してから引くといいですよ!

影の先端

先端を尖らせたい場合も下から上への塗りでOKです。
細かいところは「透明色」や「消しゴム」などで修正しましょう!

それでもうまくできない!影がどうなってるのかわからない

光が当たる場所と、影ができる場所を間違えなければOKだと思います!
例えば左から光がきてるのに、左に影がたくさんあったら違和感を感じますよね。

最初は難しく考えずに、影が必ず付くところだけ色を塗ってみて、慣れてきたら影の形や光の当て方などに拘ってみるといいと思います。