絵の描き方の本の選び方
イラストの描き方の本ってなかなか選ぶのが難しいと思います。何故なら、初心者向けの本、中級者~上級者向けの本と分かれているからです。例えば、基本的な体の描き方を知りたいのに、上級者向けの描き方の本は基礎が書かれてないことがあります。骨格や、筋肉を学びたいと思っても、過程がすっ飛ばされてわかりにくい本も多々あります。
初めて絵の描き方の本を手にする方は、その辺を評価と合わせて考える必要がありそうです。私は何度か技法書の選び方で失敗してしまったので、ぜひ、じっくり選んでみてください。
技法書はパーツごと描いてある方がおすすめ
○○の描き方となっていても、絵の描き方の本によっては、製作過程が端折られて内容が薄いことがあります。個人的な感想ですが、内容を詰め込みすぎて一つ一つのパーツの説明が不十分になっている本は初心者には向いていないと思います。
何冊も購入してみてわかったことは、手なら手、体なら体など、パーツごとに解説されている本がいいことです。絵の描き方の本は描きたい絵柄によって選び方も変わって来るので、その辺も気をつけて選ぶ事をおすすめします。
絵の描き方がわからない方は、どの部分がわからないのか具体的にしてみると、選びやすくなるかもしれません。イラストを学ぶときにありがちなのが、「一度で全部理解するのが難しい」ことです。初めは、各パーツごとの解説が丁寧な初心者向けの本を選び、その後中級者~上級者向けの本を選ぶのも一つの方法です。
今回は私が持ってる本で、お絵かき初心者さんにもわかりやすいと思ったものを紹介します。よかったら参考にしてみてください。
キャラクターの描き方・顔&体
基本的な顔の描き方や体の描き方についてしっかり詳しく書かれています。描き方の基礎が解説されているのは、とても重要で、本によっては省かれている場合があります。「萌えキャラクターの描き方」のページ数は175ページほどでボリュームも十分あります。初心者が描くときに困る部分といえば、顔や髪、目や体ではないでしょうか?私はまずイラストを描くときには顔を重視していた傾向がありました。
ただ顔はとても難しいです。目が上手く描けても、鼻や口の位置が少し変わるだけで顔が歪んでしまいます。
その為、本当は人体の骨格や筋肉から学ぶ必要があります。ですが、初心者の頃は学ぶ情報量が多いと途中で絵を描くのをやめてしまうかもしれません。この本は難しい解説が載っている技法書とは違い、初心者でもある程度パーツの描き方を理解するのに優れています。最初に難しいことを説明されても…と思っている方や、顔や体の描き方の基礎を学びたい方に向いています。
内容は、キャラクターを描くときに困ってしまう顔、髪、体などの描き方のポイントが冒頭に描かれてます。順序立ててキャラクターの描き方を学んでいける構成になっています。とりあえず顔を描きたいけど、どうやって描けばわからない…パーツの比率が難しく感じると思っている方に向けです。絵を描き始めたばかりの入門書として、おすすめです。
ただし、本書は、基礎をしっかり理解できている中級者以上の方には向いてないかもしれません。あくまで、絵を描き始めて間もない方に向いています。私が特に役立った部分は体のパーツごとの解説です。体に苦手意識を持っていましたが、優しく解説されてるので、すっと頭の中に入ってきて、すぐに覚えられました。今でも基礎を学ぶ参考書として使っています。
手や足の描き方
表紙がちょっと古い印象ですが、内容は手足の描き方に特化して説明されていてわかりやすくポイントが書かれています。ページ数は159ページほどで、写真からイラストにおこしたものが多数掲載されています。自分の手や足を見て、構造がよく理解できない人や、複雑で難しいと感じるならこの本書は役立つと思います。
手足をしっかり描けないと言う人は非常に多く、わたしも絵を描き始めた初心者の頃は、わざと見えないように隠してしまったり、手足が入らない構図ばかり描いていた気がします。描けない部分は隠してしまうというのはお絵描き初心者の典型かもしれません。
でも、手や足ってとても重要なんですよね。顔にも表情があるように、手足にも表現できる部分がたくさんあるんです。それを隠してしまうのはもったいないので、描き方のパターンを覚えてしまいましょう。関節が複雑そうで描くのが難しいと感じるなら、指が繋がる付け根部分はしっかり繋げるのを意識してみるとか色々な方法があると思います。
この「手足の描き方マスターガイド」はその基本的な部分が理解しやすい内容になっています。難しく解説されてる本が多いなか、絵を始めたばかりの人も簡単に理解できると思います。絵に表現力をつけたい人にも向いている一冊です。
手足は意識するだけでもどんどんうまくなっていくので、毎日描く絵は必ず手足が出る構図にしてみたり、スマホなどで自分の手を写真に撮ってみて練習してるのもおすすめな方法です。
服やシワなどの描き方
服を描きたいけどシワを理解するのって難しいですよね。シワが描けないため、服を描くのを断念している方も多いかもしれません。わたしも典型的なシワがわからないパターンだったので、いくつか服の描き方の本を所持しています。いくつか本を見ていて思ったのが、服に関する本は結構わかりづらいものが多いです。
本書はその中でも、初心者にもわかりやすい基本から、中級者にも使える応用編まで解説されています。特に「手足や体がこう曲がってるときにはシワはこうなってる」の例などはとても参考になります。服のシワと絵で描かれたデフォルトシワの比較写真が何枚もあるので、三次から二次の描き方がわからない方にもいいかと思います。
モデル写真のサンプルが多めなので、自分でしっかり真似して実践するなら役立つと思います。シワは実際に描き慣れないと表現がとても難しいので、何度も描きうつして真似してみることをおすすめします。
それと、服のサンプル資料を用意する手間をはぶくのにも使えると思います。特にイラストではわかりづらいものは、リアルな人物を参考にした方がコツをつかめると思います。わたしは重要なシワのラインがどうなってるのかこの一冊でだいぶ把握できました。
ブックスタンド
本を見開きにしながら描けるので便利です。技法書籍や参考書をよく見る人に向いています。
デジタル、アナログ問わずに使えるのも良いところです。ブックスタンド記事で詳しく書きましたので、よかったら参考にしてみてください!