線画を綺麗に見せたい
私がお絵かき初心者のころに、頭を悩ませたのがペンタブで線を引いても絵が上手い人の線みたいに引けなかった事です。絵が上手い人の線画は、色を塗ってないのに綺麗に見えますよね。そんな上手な線画を描きたくて、何度も練習したけどうまくいかない!そんな経験はみなさんあるかと思います。
何故、上手い線画が描けないのか?を、個人的な解釈ではありますが、お伝えしようと思います。
清書すると下手に見えるのは何故?
下書き(ラフ)では上手く描けたと思って、清書してみたら、「なんだか下手に見える…丁寧に清書したつもりなのになんでだろう?」という経験はあるかもしれません。ラフスケッチの段階で何本も線を重ねて引いてしまっていると、人間の脳は形が良く見える線を勝手に判断してしまうようです。
画像の左が何本もの線で描いてしまったときです。真ん中が線を意識しないで描いたときの線です。そして右が線をちゃんと選んで清書したときの線です。そういえば美術の時間に先生から、なるべく1本の線で描く様に言われた事がありました。
この線が何本も重なっている状態のときは、下書きを丁寧にすることを心がけことも重要です。下書きを丁寧に描く癖をつけることで、線画の線も丁寧になっていきます。または、線画を上手く見せるために納得のいく「1本の線」を修正しながら引くことが大切です。1本の線が乱れると、全体の線画に影響が出てしまいます。
何度も練習していくうちに、より正しい線を引ける回数もアップするので、ぜひ丁寧に線を引くことを心がけてみてください。線を引くのに慣れないうちは、ペイントソフトの「戻る」ショートカットを使って、繰り返し練習してみてください。
上手い人の線画を真似する
ここでいう真似するはトレスの事ではなく、ひたすら「模写」する事です。パクリ、真似するなどと捉えると悪いイメージですが、けしてそんな事はありません。イラストの上手い人も何かしら見本を用意して描いてます。描くのに慣れていない方は、特に真似をしていった方が、上達も早いです。
全体のバランスが悪いなと思ってる人は、想像で描いてることが多いです。よく観察する事で、頭の中にイメージをつくりやすくなるので、下書きもうまくなっていきます。下書きがうまくなるということは、線画も自然と上手くなっていくので、ぜひ資料を用意して描いてみましょう。
・資料を用意して真似することで、立体的に描く練習になる
・模写をすることで、絵が上手な方の線を取り入れられる
・頭の中で考えるより、描き方のコツをつかみやすい
・線画だけではなく、イラストの配色なども参考にできる
・描き方がわからないときの上達法として効果的
イラストだと描く人によって、人物の構造が変わってくるので、人体の構造をしっかり理解したい方は、写真の方がいいかもしれません。描き方が全くわからない場合は、いきなりオリジナルの絵を描こうとしてもうまくいかないと思うので、模写練習をした方が画力はあがりやすいと思います。ぜひ練習に取り入れてみてください。
絵を見直す癖をつけよう!
絵を描き始めたばかりの頃って意外と見落としてる部分が多いです。見直しはとても重要!描き終わってからが勝負です。集中して描いてると自分の絵に慣れてしまい、正しい線で描かれているのかわからなくなります。翌日見たら、「あれ?昨日より下手に見える」なんてことありますよね。
描いていると、自分の絵も見慣れてします。集中していると、絵を部分的に見てしまいがちです。描いた絵は、翌日もう1度確認する癖をつけましょう。手直ししたい部分を発見したら、必ず修正するようにします。線のずれを少しずつ修正することで、次第に正確な線がわかってくるようになります。ただし、描いた絵はどんなに下手だとしても消さない事!
自分の絵の成長は意外とわかりづらいものなので、レベルアップしたかどうかは過去の絵と見比べる必要があります。その為、描いたものはすべてデータとして残しておきましょう。過去の絵と比べてみて、どこがどう成長したのかを確認することも、線画がうまくなっていくコツです。
ペイントツールの設定を見直す
初歩的なミスとして、ペイントツールの設定などに間違いがあると、いくら綺麗な線画にしたくても、できない場合があります。例えば、キャンバスの解像度が低いと、線画も荒くなることがあります。
解像度は大きめにしよう
絵を制作するときには、解像度は大きめに設定しましょう。解像度を大きくすることで、線の密度があがり繊細な線にすることができます。大体、webにアップされているものは、ファイル容量が大きくなってしまうので、解像度も少ない72~100が定番ですが、webにアップロードするなら、300以上の解像度で描いてから、jpgやpngに圧縮した方が線画も綺麗に見えます。
ペイントソフトには解像度という項目があるので、キャンバスを作成するときに大きくしておきましょう。webにアップロードしないで、個人だけで楽しむ場合は、なおさら解像度を高くして描いた方が線画も綺麗になります。
絵の解像度がわからない方は「お絵かきのキャンバスサイズと解像度の決め方」を参考にしてみてくださいね。
線を引くときには上から下に引くことを意識する
ペイントソフトに慣れていないうちは、どうしても回転や縮小を使わず、描いてしまうことは多いと思います。もし、回転機能などを使っていないなら、ぜひ使ってみましょう。回転機能を使うことで、上から下に線を引くのが楽になります。慣れてくると、どの方向からも線を引けると思いますが、慣れない初心者のうちは上から下に線を引くことを意識した方が、線画も綺麗になると思います。
それと、絵を描いていると、パーツを部分的に拡大して描いてしまう癖が出てくると思います。一部分を拡大して描いてしまうと、全体の線画バランスが崩れやすくなってしまいます。小まめに縮小して全体を見る癖をつけてみましょう。縮小して全体を見ることで、どこのバランスがおかしくなっているのかわかりやすくなります。ある程度拡大していると気付かないこともあるので、確認してみましょう。
今回のまとめ
どんな絵描きの名人でも練習しなかったら上手い絵は描けないです。プロのイラストレーターや絵が上手な人が口を揃えて言う事は「描き続ければ上手くなる」です。上であげたように絵を上手く見せるコツは、上手い人の線画を見ながら描き続ける事です。何枚も何枚も描いて過去の自分の絵と見比べてみてください。できればおかしい部分を指摘してくれる友達や知り合いの方に見てもらうのもおすすめです。
実際、私はデジタルイラストを始めて何年か経ち、最初に完成させた絵と今の絵を比べると、別の人が描いた絵のようになってます。何枚も描いていくと、少しずつ上手くなっていくと感じました。
・描いた絵は消さずにとっておき、今の絵と比べる
・線を何度も修正して、納得する線を引く
・キャンバスの解像度は大きめにする
・線を引くときには回転と縮小を心がける
普段の生活でも意識して人や物を見てみてください。描くだけが絵の勉強ではなく、意識して観察することも、とても大切です。きっと絵にも良い影響がでてくると思います。焦らず、のんびりゆっくり描いていきましょう。私はそう思って楽しんで絵を描いています。
同じようなことを書いていますが「イラストがうまくなる7つの練習方法」もよければ参考にしてみてください。